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🌸 目標は全年齢で「130/80mmHg未満」へ
日本高血圧学会の「高血圧管理・治療ガイドライン2025」が発刊され、降圧目標が全年齢・全背景で「130/80mmHg未満」に統一されました(家庭血圧の目標は125/75mmHg未満)。 従来より“もう一段”しっかり下げる方針です。
診断基準(=高血圧と判定する血圧)は据え置きです:
診察室140/90mmHg以上、家庭135/85mmHg以上。
🌸 なぜ目標が厳格化?:130/80の先にあるメリット
最新の研究結果により、「年齢が高い方を含めても130/80未満を目標にした利益が不利益を上回る」ことが示されてきたため。学会は“140/90で満足して治療が止まりがち”という現場の課題(クリニカル・イナーシャ)にも言及し、より積極的な降圧を促しています。
🌸 早めの治療開始がカギ:1か月以内に評価・薬物治療の判断
JSH2025は、診断後1か月以内に再評価し、十分に下がっていなければ薬物治療を開始・ステップアップする実践的運用を明確化しています。先延ばしは禁物です。最新の研究でも、診断後1か月以内に治療を始めた群は血圧コントロールが良好でした。
🌸 お薬の考え方
今回のガイドラインでは降圧薬を使い方でグループ化し、Ca拮抗薬/ARB・ACE阻害薬/サイアザイド系利尿薬/β遮断薬を“主要薬”として、必要なら早めに2剤・3剤併用へと段階的に強化します。
当院では合併症や体質(高尿酸血症・不整脈・心不全・糖代謝など)を踏まえ、最初の1剤選択から生活習慣支援まで循環器専門医が個別設計します。
🌸 生活習慣で“下がる血圧”
- 減塩:まず“かけ塩・めん類の汁完飲”をやめる。目標は6g/日未満。
- 体重管理:BMI25未満へ。内臓脂肪は血圧を押し上げます。
- 運動:速歩20〜30分×週5日+軽い筋トレ。
- 節酒・禁煙・睡眠:アルコールは控えめ、禁煙外来で卒煙、睡眠時無呼吸の評価も。
🌸 家で測る“家庭血圧”が主役です
- 朝・夜、同じ条件で2回ずつ測定→平均値を記録
- 目標は125/75mmHg未満(家庭血圧)
- 診察室とは別の“普段の姿”が診断・治療調整の決め手になります
学会も家庭血圧の重視を明確にしています。
🌸 こんな方は受診を急いで
- 家庭血圧が135/85以上が続く
- 頭痛・動悸・息切れ・むくみ・胸の痛みが出る
- 糖尿病・腎臓病・脂質異常・睡眠時無呼吸がある
- 妊娠高血圧の既往がある/家族に脳卒中・心筋梗塞が多い
→ 当院では心電図・胸部レントゲン・心エコー・血液尿検査を院内で実施し、当日方針決定まで進めます
🌸 よくある質問(FAQ)
Q. “上130/下80未満”まで下げるのは高齢でも必要?
A. 基本方針は全年齢で同じです。ただし、症候性低血圧や電解質異常に注意しつつ個別調整します。
Q. まず生活改善だけで様子見はダメ?
A. まず生活改善は大切ですが、1か月以内に再評価し、未達なら薬物治療へ。早めの介入が将来の病気の発症予防につながります。
Q. どの薬が“いちばん良い”の?
A. 一律に“いちばん良い薬”はありません。体質・既往歴で最適なお薬は変わります。ご気軽にご相談ください。
🌸 豊中での高血圧ケアは“循環器ワンストップ”で
- 循環器専門医(医学博士)が診察
- 家庭血圧の読み解き→治療設計→当日検査まで院内完結
- 禁煙外来・睡眠時無呼吸を併設
- 生活習慣支援を看護師・臨床検査技師とチームで継続
140/90で終わらせない。130/80未満へ“あと一歩”。
豊中で、あなたの血圧コントロールを本気で支援します。
🌸 アクセス・ご予約
📍 大阪府豊中市本町1-6-4 京阪豊中ビル1階/🚶 阪急「豊中駅」徒歩3分
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🌸 執筆者情報
酒井 拓
(医学博士/循環器専門医/抗加齢医学専門医/テストステロン治療認定医/CPAP療法士)
記事監修・更新日: 2025年11月8日
※本記事は一般向けの健康情報です。治療方針は個別に判断します。気になる症状や数値があればご相談ください。




