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こんにちは。
阪急「豊中駅」徒歩3分の 豊中駅前さかい内科・循環器クリニック です🍀
寒さが本格化する12月〜2月。
この時期、実は交通事故よりも多い“ある事故”が増えていることをご存じでしょうか。
それが ヒートショック です。
「家の中だから大丈夫」
「毎年入っているお風呂だから平気」
そう思われがちですが、ヒートショックは日常の中で突然起こる命の危険。
今回は、循環器専門医の立場から、
ヒートショックの正体・なぜ冬に多いのか・今日からできる対策を、
豊中地域で暮らす皆さま向けにわかりやすくお伝えします。
🌸 ヒートショックとは?― 冬に急増する“家庭内事故”
ヒートショックとは、
急激な温度変化によって血圧が大きく上下し、心臓や血管に強い負担がかかる現象です。
特に起こりやすい場所は、
- 冬の 脱衣所
- 寒い 浴室
- 熱い 浴槽への出入り
実際に、
入浴中や入浴前後に 失神・心筋梗塞・脳卒中・不整脈 を起こすケースが多く報告されています。
ヒートショックは、
👉 「病気」ではなく「環境+体の反応」で起こる事故
という点が大きな特徴です。
🌸 なぜ冬にヒートショックが多いのか?
冬の住環境には、血管にとって厳しい条件がそろっています。
・寒暖差が極端
暖房の効いたリビング → 冷えた脱衣所 → 熱い浴槽
この 10〜20℃以上の温度差 が一気に体にかかります。
・寒さで血管が収縮
寒冷刺激で血管が縮み、血圧が急上昇。
・お湯に浸かると血圧が急低下
今度は血管が広がり、血圧がストンと下がります。
この 血圧の乱高下 が、
心臓・脳・自律神経に大きな負担をかけるのです。
特に豊中のような都市部では、
「暖かい部屋 × 冷えやすい水回り」という住宅構造も影響します。
🌸 ヒートショックで現れやすい症状
ヒートショックは、前触れなく起こることが多いのが特徴です。
以下のような症状が、入浴前後に出た場合は要注意です。
- めまい・立ちくらみ
- 動悸・胸の違和感
- ふらつき・意識が遠のく感じ
- 急な脱力感
- 息苦しさ
重症の場合、
失神・心筋梗塞・脳卒中・重篤な不整脈 に至ることもあります。
🌸 特に注意が必要な方
以下に当てはまる方は、ヒートショックのリスクが高いと考えられます。
- 65歳以上の方
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症がある
- 心臓病・不整脈・脳血管疾患の既往
- 喫煙習慣がある
- 冬に「のぼせやすい」「入浴後にふらつく」ことがある
「元気だから大丈夫」と思っている方ほど、
症状が出たときには重症化しているケースも少なくありません。
🌸 なぜ“検査”が大切なのか?
ヒートショックそのものは事故ですが、
背景にある心臓・血管の状態がリスクを大きく左右します。
例えば、
- 高血圧がコントロールされていない
- 不整脈が隠れている
- 心臓のポンプ機能が低下している
- 心臓弁膜症が進行している
こうした状態があると、
寒暖差による血圧変動に体が耐えきれなくなります。
そのため、
- 血圧測定
- 心電図
- 心エコー検査
などで 「今の心臓の状態」を把握することが、
冬の安心につながります。
🌸 今日からできる!ヒートショック予防セルフケア
✔ 入浴前に脱衣所・浴室を暖める
小型ヒーターや暖房で 18℃以上 を目安に。
✔ お湯の温度は40℃以下
熱すぎるお湯は血圧変動を強めます。
✔ かけ湯をしてから入浴
足元→体→肩の順で、ゆっくり慣らしましょう。
✔ 長湯をしない(10分以内)
のぼせ・血圧低下を防ぎます。
✔ 食後・飲酒後・体調不良時の入浴は避ける
特に冬は要注意です。
🌸 豊中駅前さかい内科・循環器クリニックでできること
当院では、冬場の体調不良・ヒートショック対策として、
- 血圧・生活習慣のチェック
- 心電図・心エコー検査
- 不整脈・心臓病の評価
- 冬の入浴・生活指導
を 循環器専門医の視点で総合的に行っています。
「何となく不安」
「冬になると調子が悪い」
そんな段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。
🌸 まとめ ― ヒートショックは“防げる事故”
- ヒートショックは冬の家庭内事故の代表例
- 寒暖差による血圧変動が原因
- 高齢者・生活習慣病のある方は特に注意
- 環境対策+体の状態チェックが重要
- 小さな違和感を見逃さないことが命を守る
「いつものお風呂」が、
この冬も 安心の時間でありますように。
🌸アクセス・ご予約
豊中駅前さかい内科・循環器クリニック
大阪府豊中市本町1丁目6-4 京阪豊中ビル1階
🚶 阪急「豊中駅」徒歩3分
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🌸執筆者情報
酒井 拓
(医学博士/循環器専門医/抗加齢医学専門医/テストステロン治療認定医/CPAP療法士)
記事監修・更新日:2025年12月14日
本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、
診断・治療を目的とするものではありません。症状がある場合は医師にご相談ください。




