
目次
こんにちは。
阪急「豊中駅」徒歩3分の
豊中駅前さかい内科・循環器クリニックです🍀
何気なくスマートウォッチを見たら、
「不規則な心拍」
「心房細動を示唆する通知」
「高心拍数」
「低心拍数」
という表示。
自分では何ともないのに突然通知が来ると、
「これって心臓が悪いということ?」
と不安になりますよね。
最近はApple Watchなどのスマートウォッチをきっかけに、自分の脈の変化に初めて気づく方もいます。

🌸 まず、大切な結論から。
スマートウォッチの通知だけで、心房細動などの不整脈が確定するわけではありません。
一方で、
「時計だから気にしなくていい」
と無視してよいとも限りません。
特に「不規則な心拍」の通知が出た場合や、心電図アプリで心房細動を示唆する記録が出た場合、通知を繰り返す場合には、循環器内科で一度確認することをおすすめします。
🌸この記事のまとめ
✅ スマートウォッチの通知だけで不整脈の診断は確定しません
✅ 一方、症状のない不整脈に気づくきっかけになることがあります
✅ 「不規則な心拍」の通知では心房細動などを確認する必要があります
✅ 症状がなくても通知を繰り返す場合はご相談ください
✅ スマートウォッチの心電図や通知画面は診察の参考になります
✅ 胸痛・強い息苦しさ・失神などを伴う場合は、通知の有無にかかわらず早急な対応が必要です
🌸スマートウォッチの「不規則な心拍」って何?
スマートウォッチの不規則な心拍の通知機能は、心臓の鼓動をときどき確認し、心房細動を示唆する不規則なリズムがないかをチェックする機能です。
ここで大切なのが、
「通知=心房細動の確定診断」ではありません。
一方、
「スマートウォッチだから医療とは関係ない」
というわけでもありません。
実際、日本ではAppleの心電図アプリケーションや不規則な心拍の通知プログラムは、家庭で使用するプログラム医療機器として承認されています。
つまり、
スマートウォッチは診断そのものではなく、医療機関へ相談するきっかけとなる情報のひとつ
と考えると分かりやすいでしょう。
🌸そもそも「心房細動」って?
心房細動は、心臓の上側にある「心房」が細かく震えるような状態になり、脈が不規則になる不整脈です。
人によっては、
「ドキドキする」
「脈がバラバラする」
「息切れする」
「胸がなんとなく苦しい」
などの症状が出ます。
ところが重要なのは、
心房細動があっても、自覚症状がほとんどない方がいる
ということです。
本人は普通に生活しているのに、健診や家庭血圧計、スマートウォッチなどをきっかけに脈の異常に気づくことがあります。
心房細動を放置すると、状態によっては心不全につながったり、心臓の中に血栓ができて脳梗塞の原因になったりすることがあります。
だからこそ、
「症状がない=確認しなくてよい」ではありません。
🌸通知が1回出たら、すぐ病院に行くべき?
通知が一度出ただけで、
「重大な心臓病だ」
と慌てる必要はありません。
スマートウォッチの記録だけでは、心房細動なのか、期外収縮など別の不整脈なのか、測定条件などによるものなのかを判断できないことがあります。
一方で、
✅ 「不規則な心拍」の通知が出た
✅ 心電図アプリで心房細動を示唆する表示が出た
✅ 同じ通知を何度も繰り返す
✅ 動悸や息切れも感じる
✅ 脈を触ると明らかにバラバラしている
という場合には、一度循環器内科へご相談ください。
「症状がないから受診しなくていい」とは限りません。
特に心房細動は、症状がないまま見つかることもある不整脈だからです。
🌸「高心拍数」の通知が出たら危険?
「心拍数が100を超えました」
「安静にしているのに心拍数が高いです」
こうした通知も心配になります。
ただし、
心拍数が高い=危険な不整脈
とは限りません。
運動、緊張、発熱、脱水、飲酒、睡眠不足、貧血、甲状腺機能異常などでも心拍数は上がります。
大切なのは数字だけではなく、
どんな状況で上がったのか
突然始まったのか
どのくらい続いたのか
脈が規則的だったか
動悸・胸痛・息苦しさ・めまいがなかったか
です。
スマートウォッチの数字は「答え」ではなく、体で何が起きていたのかを考える手がかりとして使います。
🌸「低心拍数」の通知は?
反対に、心拍数が低いという通知が来ることもあります。
安静時や睡眠中には心拍数が低下しますし、日頃から運動している方では脈がゆっくりなこともあります。
そのため、
心拍数が低い=すぐに病気
とも限りません。
ただし、
「以前より明らかに脈が遅くなった」
「めまいがする」
「立ちくらみが増えた」
「失神した」
「体を動かすと極端にしんどい」
といった症状を伴う場合には、徐脈性の不整脈などがないか確認が必要です。
🌸スマートウォッチの心電図、医師に見せてもいい?
もちろんです。
むしろ、可能であればぜひ受診時に見せてください。
発作性の不整脈は、診察室に来たときには止まっていることがあります。
そのため、
「昨日の夜はドキドキしたけれど、今は何ともない」
ということも珍しくありません。
そんなとき、症状があった時間帯の記録は重要な手がかりになります。
受診するときには、
✅ スマートウォッチの心電図記録
✅ 不規則な心拍などの通知画面
✅ 通知が来た日時
✅ そのときの心拍数
✅ 動悸・息切れ・胸痛などの症状
を、できる範囲で残しておいてください。
スクリーンショットでも構いません。
🌸クリニックではどんな検査をする?
スマートウォッチの通知があったからといって、全員に同じ検査をするわけではありません。
まず、
どんな通知だったのか
いつ、何をしているときに出たのか
何回くらい出ているのか
症状を伴っていたか
などを確認します。
そのうえで必要に応じて、
✅ 12誘導心電図
✅ 24時間ホルター心電図などの長時間心電図
✅ 心エコー検査
✅ 血液検査
などを検討します。
通常の心電図を撮ったときに不整脈が出ていなければ、心電図が正常になることもあります。
その場合、症状や通知の頻度によっては長時間の心電図記録が役立つことがあります。
スマートウォッチで「異常を見つける」ことと、クリニックで「何が起きているのか診断する」ことは別です。
この2つをつなげて考えることが大切です。
🌸心房細動だったら、すぐ治療?
仮に心房細動が確認されたとしても、治療は全員同じではありません。
心房細動では、
どのくらいの頻度で起きているのか
心臓そのものに病気がないか
脳梗塞のリスクがどの程度あるか
年齢や高血圧・糖尿病などがあるか
などを確認して、治療方針を考えます。
必要に応じて、血栓をできにくくする薬、不整脈に対する薬、カテーテル治療などが検討されます。
だからこそ、
「スマートウォッチに心房細動と出たから薬を飲む」
のではなく、
まず本当に心房細動なのかを確認し、その人に必要な治療を考える
ことが重要です。
🌸 こんな通知・症状は循環器内科へ
次のような場合は、一度ご相談ください。
✅ 「不規則な心拍」の通知が出た
✅ 心房細動を示唆する記録が出た
✅ 同じ通知を何度も繰り返す
✅ 動悸や息切れを伴う
✅ 脈が速い、またはバラバラする
✅ めまいなどの症状を伴う
✅ 心臓病や高血圧などの持病がある
症状がなくても相談して構いません。
「時計に出ただけで受診していいのかな?」
と遠慮する必要はありません。
⚠️ 通知よりも「症状」を優先してください
スマートウォッチが「異常なし」と表示していても、それだけですべての心臓病や不整脈を否定できるわけではありません。
特に、
強い胸痛・胸の圧迫感
強い息苦しさ
失神・意識が遠のく感じ
冷や汗を伴う強い体調不良
などがある場合は、スマートウォッチの表示を確認し続けるのではなく、症状に応じて救急受診や119番への救急要請を検討してください。
「時計が正常と言っているから大丈夫」ではありません。
🌸よくあるご質問
Q.スマートウォッチの心房細動通知は信用できますか?
心房細動に気づく重要な手がかりになりますが、通知だけで診断を確定するものではありません。
医療機関で確認することが大切です。
Q.症状がまったくなくても受診していいですか?
はい。
心房細動などは自覚症状がないこともあります。
特に不規則な心拍の通知を繰り返す場合などはご相談ください。
Q.スマートウォッチの記録を医師に見せてもいいですか?
はい。
心電図や通知画面、心拍数の記録などは診察の参考になります。
🌸最後に|スマートウォッチの通知を「不安」で終わらせないために
スマートウォッチによって、
「まだ症状がない段階で、自分の心臓の変化に気づく」
時代になってきました。
Apple Watchから通知が来ても、すぐに重い心臓病だと決まったわけではありません。
でも、
「時計だから気にしない」
と終わらせてしまうのも、少し違います。
大切なのは、
本当に不整脈があるのか。
どんな不整脈なのか。
治療が必要なのか。
を整理することです。
豊中駅前さかい内科・循環器クリニックでは、スマートウォッチなどに記録された心電図や通知も参考にしながら、必要に応じて心電図・24時間ホルター心電図・心エコー・血液検査などを検討します。
「スマートウォッチにこんな表示が出たのですが……」
それだけでも、十分な受診理由です。
スマートウォッチから始まった小さな気づきを、これからの健康につなげる。
「まだ患者じゃない日」から、医療と出会う。
そんな循環器診療を、私たちは大切にしています。
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🌸執筆者情報
酒井 拓
(医学博士/循環器専門医/抗加齢医学専門医/テストステロン治療認定医/CPAP療法士)
記事監修・更新日:2026年9月6日
本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、
診断・治療を目的とするものではありません。症状がある場合は医師にご相談ください。




